146日目

ヨシエとその彼氏ヤンが住む家で引っ越しパーティー。ヤンのクラスメイトがいっぱい来ていて、全部で20人くらいいた。うちと違って、すごくキレイで広い部屋なのだ。
昨日のパーティーのメンバーは音楽学校の生徒で、今日のメンバーはアートスクール(わりとデジタルめ)の生徒たち。比べてみると、いい意味でバカで陽気なのは昨日のひとたち、わりと語り好きでオッシャレーなのは今日のひとたち、っていうかんじだ。
いろんなお料理を出してくれた。いちばんおいしかったのは、トーゴ人が作ってくれたアフリカ料理。もちろん手で食べましたとも。あとイカリングとかマグロ炒めたのとか。和食好きのヤンはおひたしが好きらしく、ほうれん草を買ってきてあったので作ってあげた。おひたしっていうよりごま和え。ああそうだ、それをキッチンで作っているときにうしろにヨシエとヤンがいたが、突然静かになったとおもって振り返るとふたりがいちゃついていた。ちょっとぉ私のいないとこでやってよねーウヒヒヒヒという意味で咳払いをしたりほうれん草の歌(自作)をおしりをふりながら歌ったりしてみたがあっさりシカト、二人は私がいることなど関係なくラブーな世界に入っていて、やべぇ私もしかしてかなりマヌケ?なに踊ってんだ誰も見てねぇよ、と勝手にひとりできまずくなったのでとっととキッチンから出た。
マトリックスのモーフィアスに激似のブラジル人としばらく話していたが、そういや私ケイタイのボイスメールの聞き方がわかんないんだった、と思い出し、教えてもらった。そしてついでに留守電に切り替わるときの音声の録音もしてみた。「えー、ディス イズ ナオーミ、ぷぷぷぷプリーズ リーブ ユア メッセージ、あー、えーっと、うへへへへへピーーー」かなり足りないコのようだが「プリーズ」のぶぶんで声が裏返ってしまっているところが気に入ったので採用。モーフィアスもいかつい顔を手で押さえて肩をゆらしてウケていた。
家に帰ってくるとカズとトーモ(フィンランド人)がチェスをしていた。ナオミもやりかたを覚えろと“Chess Master”とかいうCD-Romを渡されたのでコンピューターで練習しながらふたりと話していると、それぞれの名前の意味の話になった。ナオミはなんだと聞かれたので「Honest アンド Beautiful。トーモは?」すると彼は「Cool アンド Handsome」と言ったのでかなりウケた。 しかしナオミという名前がガイジンでもいるということは知ってはいたが、こないだナオミですと自己紹介したときに「日本での名前は?」と聞かれたときはビックリした。聞いたところによると、ガイジンのナオミという名前はもともとユダヤの名前らしい。
チェスがちょっとだけできるようになった。あれようするに将棋みたいなかんじだ。チェスとかやってたら少しはインテリっぽく見えるかな。