39日目

アメリカの都市にあるいくつかの大きな本屋さんでは立ち読み歓迎っぷりがすごいらしいということは前から知っていたが、実際行ってみたらちょっと感動した。立ち読みっていうか、座り読み?イスやテーブルがそこらじゅうにあって、そこで座って読める。本だけじゃなくて雑誌やマンガもだ。図書館並み、っていうかそれ以上だ。店内にはスターバックスとかまであって、コーヒーを持ち出すこともできるし、逆にスターバックス内に売り物である本を持ち込んでサンドイッチとか食べながら読んだりすることもできる。サンドイッチからマヨネーズのカタマリとかがボトッて本に落ちたりしたらどうすんだろう、とか想像しつつ、私はVenti(Grandeよりでかいやつ)サイズのソイラテを買い、本棚の前にあぐらをかいて見たい本を端からみた。
あー私がもし今コドモだったらマンガコーナーに朝から晩までいるんだろうなぁと思う。コドモのころ実家近くの小さな本屋“コマツ書店”に行き、欲しくても買ってもらえなかったマンガをしょっちゅうしゃがみ読みしていたことを思い出した。コマツ書店をやっていたガンジー似のじいさんは、私や兄ちゃんがどれだけいても何も言わないでいてくれたなぁそういえば。兄ちゃんがコロコロコミックを読んでいて、ページをめくるときにビリッとすごいイキオイで破いてしまったときも、半泣きで動揺するうちらを叱ることもなく表情ひとつ変えずに見逃してくれた。
欲しい本と値段をメモり、もう遅かったので本屋を出た。ほしいのいっぱい。