44日目

気がついたら三十路になってました。
 
あいかわらず、あっちへフラフラこっちへフラフラ、なんか食べたりビールを飲んだり、ほしいものを発見しては物欲と格闘したり、まぁだらだらしている。
あ、そういやこないだ信号待ちをしているとき、ダークヘアのセクシーなオトナの男のひとにわかりやすいナンパをされた。今までナンパっていえば、インド人とかおっさんとかじいさんとか、それか同年代でも私みたいにずるずるな人だったりしたので、高そうなシャツを着て革靴を履いたそのひとに私はかなりびびってしまい、ちょっとしゃべったあとに急いでいるからと言って誘いを断り足早に去ってしまった。今考えたら惜しいことをした。そのあとバスを待ちつつ浮かれながら、うおーこれが30代のオトナの世界っすか、こんなトロリな誘惑いっぱいっすか、ぼぼぼぼぼくちんまだ心の準備が、と若干ドキドキした。そしてにやにやしながら恒例のもしもシリーズ、“もしもあの時誘いにのっていたら”を妄想してたのしんだ。