180日目

エッシャー最高だった。
Escher in Het Paleisというだけあって元皇族関係の持ち物だったそこは建物もすばらしい。巨大なクリスタルのシャンデリアはフルーツとか傘とかロケットとかスカルとかいろんな形がつくられていてかわいかった。あとこれはオランダの美術館ではよくあることだが、前の名残で暖炉が残っていたりするが、ここはそれが超いっぱいあった。部屋ごとといってもいいくらいだ。さすがパレス。
木版画リトグラフのオリジナルの版は、彼の没後複製できないようにと穴をあけてあったり傷をつけられたりしていた。作品は初期のものから有名な例のだまし絵まですごい数。グラフィックデザイナーとしての彼の仕事もまたすばらしく、これが天才の仕事なんだと目が回った。いちばん天才っぷりを感じるのは、なんていうんだろう、たとえばあの悪魔と天使がまざってるやつみたいな、だんだん変わっていくシリーズだ(説明むずかしいぜ)。前にエッシャーについての本で読んだが、コンピューターのない時代に、あのラインは綿密な計算のうえに描かれていて、その悪魔と天使はすべて同じ面積なのだ。ウーン文章ヘタッピだなぁ、とにかくアイデアはあってもそれを形にするスキルがないとか、技術はあっても肝心のアイデアがないとか、極端にいうとわりとそんな感じになりがちだが彼はパーフェクトに両方を持ちあわせていて、そうかこれが天才かと素直に心から感動した。私の美術館ランキングが変わった。美術館内のショップで本やポスターをいっぱい買いたかったが貧乏だったのでがまん。日本に帰るまえにまた来る予定なので、それまでに本当に買うべきものを考えておこうとおもった。
そのあとハーグ市立美術館Gemeentemuseum Den Haagへ。モンドリアンをガッツリ見たかったがエッシャーに時間をとりすぎてあまり見れなかった。しかしビックリするくらい大量のモンドリアンの作品があった。またゆっくり行こう。
そしてバーへ行った。デンハーグアムステルダムと違って大きめのバーが多い。ハラペコだったので揚げもの盛り合わせみたいなのを頼み、ビールでがーっと流し込む。一緒に飲んだMaartenにその飲みっぷりを笑われた。飲んでしゃべり飲んでしゃべり、気がついたらもうアムステルダムに帰らなくちゃいけない時間だったので電車に飛び乗ったが、着くころにはグッタリ疲れてしまい、結局ジャズのライブには行けなかった。