222日目

今日はFactotumという映画を観た。最高。さーいこーう。これ1位に決定。なんの1位かは知らん。
マットディロンの渋さはホントかっこよくて、この人の覇気のない雰囲気が映画のキャラクターとピッタンコ。声からしぐさからたたずまいからもうかっこよすぎてシビれた。リリ・テイラーというひとはハイ・フィディリティでしか観たことがなかったが、今回再び彼女の演技を観て、やさぐれた、でもかわいらしい存在感にがっつりやられてしまった。
ストーリーは、こりゃもうほとんどチャールズ・ブコウスキの自伝なんじゃないだろうか。詩を書き続けるどうしようもなくだらしない男が、仕事を点々としながら酒を飲みながら、それでも詩は書きながら、という話。
すばらしいシーンはたくさんあったが、特によかったのは:主人公の男が彼女と昼すぎまで寝ていて、突然むくっと起きたと思ったらトイレに直行してゲロ(二日酔い)。ふらふらとキッチンに行きビールを持ってくるとベッドの横のイスに座ってがーっと迎え酒。ふー。 としばらくすると今度は彼女がむくっと起きてトイレに行ってゲロ(二日酔い)。戻ってきたヘビースモーカーの彼女はたばこに火をつけ、まったり。そしてこのシーンの直後に彼は彼女に別れを告げるわけだが、このあたりはなんていうかホントに美しいっていうか、かなりぐっときた。かつリアルすぎてすごく切なかった。男が去ったあとのリリ・テイラーのうろたえかたもまた、すばらしかった。
ひとつひとつのシーンがさりげなく、でもすごく印象的。