メディカル マリワナ

カリフォルニア州では医療用の大麻は合法だ。どのように手に入れるかというと、まず患者は診療所で検査(カウンセリングとかも)をし、自分が大麻が必要な状態だと認められればライセンスがもらえる(1年有効)。そして街の“クラブ”と呼ばれるところ(薬局みたいなもんだね大麻専用の)に行きライセンスを見せると、まるでアムステルダムのコーヒーショップのように数種類あるなかから選んで購入。値段は違法に入手した場合の半額だ。ちなみに自宅での栽培もアリ。だからクラブのとなりには大抵あやしげな栽培グッズショップがある。
私が詳しく知ったときにまず思ったのが「それって商売できるじゃん」ということだ。1回に1軒のクラブで買える量には制限があるが、別の店に行っても買えなくなるわけではない。そこらへんもオランダとおなじ。だからたとえば100ドル分買ったらそれを200ドルで売ればいんじゃん。もしくは自分で育てたやつがんがん売りゃいんじゃん。しかしそうはうまくもいかないのだー。ライセンス保持者が大麻を転売すると、非保持者がバレたときより数倍キツいペナルティが科せられる。
私が知っているライセンス保持者のうちのひとり、ルームメイトのグラス。彼女は先月それで捕まってしまったのだが、そりゃもうひどいペナルティだ。ちなみに言っておきますよ、彼女初犯ですよ、26歳で、たったちょっとを売ったのみ。それでそのペナルティは彼女の場合、少なくとも1年間はサンフランシスコの裁判所に週2回通うこと。それは1年間サンフランシスコ周辺に住まなきゃいかんということでもある。裁判所は彼女に裁判所まで通うバスチケットをあたえ、必要であれば仕事を紹介もする。一瞬「悪くなくね?」と思いそうですがしかしですよ、週2回1年間って接骨院じゃねんだから、朝まで飲んでて寝てないから今日は行かなーいおやすみーとかありえないわけだしよ、絶対行かなきゃ行けないっていう不自由が1年続くのってものすごいキツイとおもうのよねオレ。なんで刑務所生活が罰になるかって、すべてを制限されて自由をほとんど奪われるからで、だから刑務所は行かなくてよかったとしてもこれはかなりキツイ判決ちゅうわけ。しかも初犯でさえコレだ。なにか前科があったりしたらモロじゃね?これたぶん、非保持者が売った場合より全然重い。
というかんじで、たぶんまだ10年経ってないあたらしい試みは、いまんとこ軽く秩序が保たれているふうに見えるわけ。グワシ。ぷはーっ。