神様っていうか

私は無神論者だ。しかしアメリカ人はキリスト教のひとがとても多いので、あんまりそういう話はしないようにしている。まじだから彼ら。まじで聖書に従っているから。信じない人はひどいやつで地獄に堕ちると本気で思っているから。
昨日バイトのあと、いつものように同僚のケンとビールを飲みながら話していたら、いつのまにか宗教の話になって、その流れで私は無神論者だと言うと彼は嬉しそうに「まじで!オレも!」と手をたたいた。聞いてみると、ニューヨーク州出身のケンの家族はみんな超超クリスチャンで、子供の頃は親に連れられて教会へ週に2回も通い(日曜日、プラス水曜日は聖書の勉強に行く!)、食事の前には祈り、しかしそんな親兄弟に囲まれていたケン少年はなんだかおかしいぞといつも思っていたそうだ。そしてある水曜日にいつものように教会に行き、みんなの前で質問をしたのだった。
「たとえば、どこかの小さい島に住んでいる人がいて、その人は生まれも育ちもそこの島で、完全に自給自足の生活で、テレビも本もないからほかの国からの情報はゼロで、だからジーザスの存在どころか宗教っていう概念も知らなかったとすると、信じないんじゃなくて知らなかったとすると、でもそれでも地獄に堕ちるのか?」
先生の答えはイエス、地獄に堕ちますよ!だった。キリスト教の場合、信じない人はどんな人でも自動的に地獄に堕ちることになっているらしい。知らなかったとしても、どんなにいい人だったところでゴートゥーヘルなのだ。それを聞いたケン少年、そりゃねーやな、と冷め、その日から宗教がきらいになったとのこと。しかし家族にはいまだにそれを言えない。なぜならお母さんがそれを知ったらきっと死ぬまで悲しみ続けるだろうから。うちの子が地獄へ堕ちてしまう!って。
 
ところで超Mなひとが地獄に行ったらそこは天国なんだろうか。ムチとかでたたかれそうじゃん?